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中国MBAについて

遅まきながら我々夫婦が通う、中国MBAについて紹介します。

当ブログにお越しの方は恐らく「MBA」の中でも「アジア」というキーワードで情報を集めている方がほとんどだと思いますので、「アジアのMBAの中での中国MBA」 という視点で掘り下げてみました。

以下は私の個人的な印象であり、必ずしもこのように分類されるということではないと思いますが、一般論を整理したので、そんなにはずれてはいないと思っています。

「アジアMBA」を地域軸でざっくり分類すると、以下の様になると思われます。

China MBA
↑クリックすると拡大します。

1 日本国外MBA

2 日本国内MBA

まず(私が日本人なので)「日本国内」のMBAと「日本国外」のMBAに分類します。


「日本国外」のMBAをFinancial Times(FT)などのMBAランキング、そして私が進学する「中国大陸」のMBAを基準として、学ぶ内容や学生の「中国色」の強さという視点で見ると、以下の様に分類できます。

1-1 中国大陸MBA
中国ビジネス教育に特色を持つ「中国大陸MBA」が最も中国色が強いのは当然でしょう。

1-2 香港MBA
次いで国としては中国なのですが、「一国二制度」の方針の下イギリス植民地時代から引き継がれるアジアの金融センターとしての地位を確立しており中国を中心に他アジア地域も広く視野に入れることが可能な「香港MBA」があります。

1-3 シンガポールMBA
中華系民族が多くかつ中国と同じくBRICsの一角を担うインドからの留学生も多く集まり、東南アジアを中心により広くアジア地域を捉えることができる「シンガポール」も比較的中国色が残っていると思います。

この辺りが「中国」という国を意識したビジネススクールの分類になります。

1-4 他地域MBA
「中国」からは離れますがインドのMBAもIIMAなどが国際的に高い評価を受けており、「これからは中国ではなくインドだ!!」と心に誓う人は、これまで日本人留学生が少ないことと、言語面の障壁が少ないことから(とはいえ私にとってインド英語は素晴らしく難易度の高い言語でありますが)狙ってみるのも面白いと思います。


さらに私が進学する「中国大陸MBA」は次の2系統に分類されます。

1-1-1 国立大学系
ここで「国立大学系」とは、大学(University)の中にMBAが設立されているものを指し、「私立ビジネススクール系」とは、他の学科を持たない単科スクールのことを指します。

「国立大学系」は、私が進学する北京大学、妻が進学する清華大学など北京の大学の他、上海の上海交通大学や復旦大学、広東省の中山大学など多くの有名大学にMBAが設立されています。

大学系のMBAの特徴として、「大学としての知名度の高さとネットワークの広さ」が挙げられます。

まず「知名度」についてですが、我々夫婦が通う北京大学と清華大学の2校は中国国内のみならず海外においても大学として非常に高い評価を確立しています。
中国国内においては圧倒的です(まだそれほどは実感出来ていませんが)。
中国の「東大」、「京大」と置き換えるとわかりやすいかもしれません。

「ネットワークの広さ」については、MBAのネットワークのみならず他学部を含めた「大学ネットワーク」への期待もあります。
具体例を挙げます。
私はこれまでの経歴から、エネルギー関係や環境関連ビジネスに強く関心を持っています。
北京大学は日本のメディアでも問題が取り上げられている「PM2.5(直径2.5マイクロメートル以下の微粒子物質)」が人体に与える影響を定量評価した結果を今年始めに公表しており、この結果は様々なメディアで引用されていることからこの分野において大きな影響力を持っていると考えられます。
また清華大学も、トヨタ自動車とPM2.5に関する共同研究を行うことを発表しています。
これらはMBAではない学部における研究ですが、このような研究を行っている研究者に対してコンタクトを取ることも同じ大学であれば比較的容易であり、様々な研究者の話を伺いながらビジネスチャンスを探すことも可能ではないか、と(安易ではありますが)考えたからです。

この例は「大学」の中にあるMBAが持つ特徴の1つであると思います。

上記以外で清華大学の特徴をもう一つ挙げますと、こちらのMBAコースはマサチューセッツ工科大学スローンスクールMBA(MIT Sloan MBA)とプログラム提携しています。
清華大学MBAを修了すると清華大学MBAの学位と共に、学位ではないもののMIT Sloanプログラム修了証を受領することができます。

1-1-2 私立系
一方私立系ですが、中国には上海の中欧工商学院(CEIBS)や北京の長江商学院(CKGSB)など中国国内外の著名な教授を多数集めて講義を行うビジネススクールがあり、CEIBSは2013年のFinancial timesのMBAランキングでは15位にランクされるなど高い評価を受けています。
2013年入学は1名の日本人がいらっしゃると伺ったことがあります。

CKGSBは中国のエグゼクティブが多く集まることもあり「中国ビジネスネットワーキング構築の場」として認知されているようです。
CKGSBについては7/30付けの日経新聞にも特集が掲載されていました。


今回「アジアMBA」から「中国大陸の国立大学系MBA」まで落とし込みましたので、次回は私が通う北京大学MBAを中心にご紹介します
(実は私も全容を理解できていない可能性があるので、この機会に深く勉強します)。
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テーマ : 中国
ジャンル : 海外情報

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BigTree

Author:BigTree
2013年秋から中国・北京大学のMBAに進学します。同時期に妻も中国・清華大学のMBAに進学します。2014年9月からは香港・香港中文大学 (CUHK) Business Schoolに交換留学します。本ブログでは、中国MBAの様子、夫婦でMBAを取ることについて綴っていく予定です。

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